マンチカン
短い脚で人気の種類です。おしっこや目、心臓のことを知っておくと、ふだんの変化に早く気づけます。
体の特徴
短い脚は、矮小症(手足が短く育つ体質)によるもので、この種類を特徴づけるものです[1]。胴の大きさはふつうで、脚が短くなります[1]。
脚の短い猫3頭を調べた研究で、軟骨などの材料を作る遺伝子(UGDH)がこわれる変異が見つかりました[1]。まだ研究の段階の発見です[1]。
マンチカンの日本での平均寿命は14.4歳で、猫全体は14.5歳です[2]。どちらも、アニコム損保の保険の契約データにもとづく2023年度の数字です[2]。病気の欄の「日本の保険データ」は、ペット保険の請求をまとめた白書の数字です(0〜12歳)[3]。保険の請求が多い=その病気で受診した猫が多い目安で、遺伝の証明ではありません。
かかりやすいと言われる病気
日本の保険データでは、膀胱結石の請求が1.6%で、猫全体(0.9%)より多めです[3]。マンチカンで、他の種類と比べてかかりやすい病気の1位でした[3]。膀胱炎や尿石症(尿の石)の請求も、猫全体より多く出ています[3]。
見つけ方:尿検査や、レントゲン・超音波の検査で調べます。尿がほとんど出ず、苦しそうなときは、尿道がふさがったサインのことがあります。命に関わる緊急の状態とされ、すぐに動物病院へ[4]。日本の保険データでは、心筋症の請求が1.3%で、猫全体(1.2%)より少しだけ多めです[3]。日本で調べたマンチカン95頭では、16頭が遺伝子の変異(ALMS1)を持っていました[5]。この変異は、肥大型心筋症(心臓の筋肉が厚くなる病気)に関係するとされています[5]。
見つけ方:心臓の超音波検査(心エコー)で調べます[6]。変異を調べる遺伝子検査もあり、研究者はマンチカンでの活用を提案しています[5]。日本の保険データでは、目やに、まぶたの炎症、結膜炎(白目やまぶたの裏の炎症)の請求が、猫全体より多めです[3]。たとえば目やには1.3%で、猫全体は0.9%でした[3]。
見つけ方:動物病院で目を診てもらって確かめます。日本の保険データでは、歩き方の異常や足をかばう、手足の痛みの請求が1.2%で、猫全体(0.9%)より多めです[3]。原因がまだはっきりしない段階の請求をまとめた数字です[3]。
見つけ方:動物病院での診察や、レントゲン検査で調べます。遺伝の病気を、フードで防げるという根拠はありません。この種類の猫でも、ごはんは年齢・体型・暮らし方に合わせて選び、病気は健診で早めに見つけることが大切です。
お世話で気をつけたいこと
- 膀胱や尿道の病気は、中年で太りぎみ、あまり動かない猫に多く見られるとされます[4]。体重を保ち、一緒に遊ぶ時間を作るとよいでしょう。
- オス(去勢したオスも含む)は、尿道が長く細いため、尿道がふさがりやすいとされます[4]。トイレで尿が出ているか、ふだんから見ておくと早く気づけます。
- 新鮮な水を、いつでも飲みやすい場所に置きましょう[9]。給水器を試す方法もあります[9]。ウェットフードや、食事に水を足すことも、水を飲む量を増やす方法として紹介されています[9]。
- 毛の長い猫は1日1回、短い猫でも週に1回のブラッシングが目安です[10]。
出典
- PLOS Genetics(Buckley RM ほか)「A new domestic cat genome assembly based on long sequence reads empowers feline genomic medicine and identifies a novel gene for dwarfism」(2020) pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC7581003/
- アニコム ホールディングス(アニコム損保の契約データ)「家庭どうぶつ白書2025 第2部 第4章 どうぶつの寿命(2-4-4 猫種別の平均寿命 2023年度)」(2025) www.anicom-page.com/hakusho/book/pdf/book_202512_2.pdf
- アニコム ホールディングス(アニコム損保の保険請求データ)「家庭どうぶつ白書2025 第2部 第2章 品種別の統計(猫)」(2025) www.anicom-page.com/hakusho/book/pdf/book_202512_2_2_2.pdf
- Cornell Feline Health Center(Cornell University)「Feline Lower Urinary Tract Disease」(2016) www.vet.cornell.edu/departments-centers-and-institutes/corne
- PLOS ONE(Akiyama N ほか)「Presence of known feline ALMS1 and MYBPC3 variants in a diverse cohort of cats with hypertrophic cardiomyopathy in Japan(本文)」(2023) pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC10112785/
- Cornell Feline Health Center(Cornell University)「Hypertrophic Cardiomyopathy」(2025) www.vet.cornell.edu/departments-centers-and-institutes/corne
- Animal Genetics(Ukawa H ほか)「Genetic Evidence of a Recent Decline and Crossbreed Distribution of TRPV4 c.1024G>T Variant in Domestic Cats」(2026) pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC13158167/
- International Cat Care「Progressive retinal atrophy (PRA) in cats」(2025) icatcare.org/articles/progressive-retinal-atrophy-pra-in-cat
- Cornell Feline Health Center(Cornell University)「Hydration」(2021) www.vet.cornell.edu/departments-centers-and-institutes/corne
- International Cat Care「Grooming your cat」(2025) icatcare.org/articles/grooming-your-cat
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