ペルシャ
ペルシャ(チンチラを含む)で知っておきたい、腎臓・呼吸・目・毛のことをまとめました。毎日のお手入れのポイントも紹介します。
体の特徴
短頭種(鼻が短く、顔が平たい種類)で、鼻の穴が小さく、軟口蓋(上あごの奥のやわらかい部分)が長いことが多い種類です[1]。これが、重い呼吸の問題につながることがあります[1]。
毛が長く、毛づくろいには飼い主の手助けが必要です[1]。多くの猫は、自分だけでは毛のもつれを避けられません[1]。
イギリスの動物病院の記録(2013年)では、成猫の平均体重は3.9kgでした[2]。日本での平均寿命は、ペルシャ(チンチラ)が14.3歳、ペルシャが13.3歳で、猫全体は14.5歳です[3]。どちらも、アニコム損保の保険の契約データにもとづく2023年度の数字です[3]。
かかりやすいと言われる病気
腎臓に袋(のう胞)ができ、腎臓の働きが落ちることがある遺伝の病気です[4]。原因の変異(PKD1)が報告された2004年には、世界のペルシャの約38%がかかっているとされました[4]。その後、遺伝子検査が広まり、多くの国で大きく減ったとされています[5]。日本の大学病院の調査でも、変異を持つ割合が高い種類でした[6]。
見つけ方:確定の診断は、おなかの超音波検査で行います[7]。遺伝子検査では変異の有無がわかりますが、重さまではわかりません[7]。平たい顔のため、呼吸がしにくくなる短頭種気道症候群がよく見られます[1]。ペルシャやエキゾチックの飼い主へのアンケートでも、主な健康の問題として呼吸の病気が挙がりました[8]。
見つけ方:いびきのような呼吸の音や、運動のあとの息苦しさが気になるときは、動物病院で相談しましょう。目が大きく出ていてまぶたを閉じにくく、角膜炎(黒目の表面の炎症)などの原因になることがあります[1]。涙がいつもあふれて、涙やけや皮膚のただれが起きることもあります[1]。
見つけ方:目のまわりがいつも濡れている、赤くなっているときは、早めに動物病院で相談しましょう。イギリスのペルシャ3,235頭の記録で多かったのは、毛の病気(12.7%)、歯周病(11.3%)、爪の伸びすぎ(7.2%)、目やに(5.8%)でした[2]。亡くなった理由でいちばん多かったのは、腎臓の病気(23.4%)でした[2]。
見つけ方:毎日のお手入れのときに、毛・口・爪・目の様子を見ておくと、早く気づけます。遺伝の病気を、フードで防げるという根拠はありません。この種類の猫でも、ごはんは年齢・体型・暮らし方に合わせて選び、病気は健診で早めに見つけることが大切です。
お世話で気をつけたいこと
- 長い毛の猫は、1日1回を目安に、猫が嫌がらない範囲でブラッシングしましょう[11]。毛玉ができやすい長毛の種類には、毎日のブラッシングとコーミングがすすめられています[12]。
- 目のまわりは、こまめに拭いてあげましょう。涙が流れにくく、涙やけや皮膚のただれが起きやすいためです[1]。
- あごの形から、歯の病気や、食べる・飲む・毛づくろいのしにくさが起こることがあります[1]。歯は少なくとも年に1回、動物病院で診てもらうことがすすめられています[13]。
- 爪の伸びすぎもよく見られるので、ときどき爪の長さを確かめましょう[2]。
出典
- International Cat Care「Persian cats and brachycephaly」(2025) icatcare.org/articles/persian-cats-and-brachycephaly
- Scientific Reports(O'Neill DG ほか)「Persian cats under first opinion veterinary care in the UK: demography, mortality and disorders」(2019) pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/31530836/
- アニコム ホールディングス(アニコム損保の契約データ)「家庭どうぶつ白書2025 第2部 第4章 どうぶつの寿命(2-4-4 猫種別の平均寿命 2023年度)」(2025) www.anicom-page.com/hakusho/book/pdf/book_202512_2.pdf
- Journal of the American Society of Nephrology(Lyons LA ほか/UC Davis)「Feline polycystic kidney disease mutation identified in PKD1」(2004) pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/15466259/
- International Cat Care「Inherited disorders in cats」(2025) icatcare.org/articles/inherited-disorders-in-cats
- Journal of Feline Medicine and Surgery(Shitamori F ほか/東京大学)「Large-scale epidemiological study on feline autosomal dominant polycystic kidney disease and identification of novel PKD1 gene variants」(2023) pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/37489504/
- Cornell Feline Health Center(Cornell University)「Polycystic Kidney Disease」 www.vet.cornell.edu/departments-centers-and-institutes/corne
- Animals(Berteselli GV ほか)「Flat-Faced or Non-Flat-Faced Cats? That Is the Question」(2023) pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/36670746/
- Cornell Feline Health Center(Cornell University)「Feline Lower Urinary Tract Disease」(2016) www.vet.cornell.edu/departments-centers-and-institutes/corne
- Cornell Feline Health Center(Cornell University)「Hypertrophic Cardiomyopathy」(2025) www.vet.cornell.edu/departments-centers-and-institutes/corne
- International Cat Care「Grooming your cat」(2025) icatcare.org/articles/grooming-your-cat
- Cornell Feline Health Center(Cornell University)「The Danger of Hairballs」 www.vet.cornell.edu/departments-centers-and-institutes/corne
- International Cat Care「Dental Disease in Cats」(2025) icatcare.org/articles/dental-disease-in-cats
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