ラガマフィン
ラガマフィンで知っておきたい、腎臓と心臓の遺伝子のことと、長い毛のお手入れをまとめました。ラグドールとの関係や、日本での寿命も紹介します。
体の特徴
アニコム損保の「猫種ランキング2026」では10位でした[1]。その年に保険に入った0歳の猫54,764頭のうち、1,766頭(3.2%)です[1]。
品種の成り立ちをまとめた研究では、ラグドールから分かれた種類とされています[2]。ラグドールは、1960年代にアメリカで生まれた長毛の種類です[2]。
猫の品種を登録する団体(CFA)によると、ラグドールと歴史のつながりが深い種類です[3]。1990年代のはじめに、ラグドールの繁殖家の一部が独立して作りました[3]。毛は長く、体は中くらいから大きめで、骨格がしっかりしているとされます[3]。
日本での平均寿命は14.2歳で、猫全体の14.5歳より少し短めです[4]。どちらも、アニコム損保の保険の契約データにもとづく2023年度の数字です[4]。
かかりやすいと言われる病気
腎臓に液体の入った小さな袋(のう胞)ができる遺伝の病気です[5]。袋は年とともに増えて大きくなり、腎不全(腎臓の働きが落ちること)につながることがあります[5]。日本で2019〜2022年に生まれた猫の、遺伝子検査の研究があります[6]。原因となる遺伝子の変異(PKD1)が、ラガマフィンにも見つかりました[6]。これまで報告のなかった種類として、新たに見つかったと書かれています[6]。遺伝子検査が広まり、変異を持つ猫の割合は約58%減りました[6]。2019年生まれと2022年生まれを比べた数字です[6]。
見つけ方:確定の診断は、おなかの超音波検査で行います[5]。遺伝子検査では変異の有無がわかりますが、重さまではわかりません[5]。症状に気づくのは7歳ごろが多いとされます[5]。水をよく飲む、尿が多い、食欲が落ちる、やせるのは、腎臓の病気のサインのことがあります[5]。早めに動物病院へ。肥大型心筋症は、猫でいちばん多い心臓の病気とされます[7]。ラグドールでは、心臓の筋肉に関わる遺伝子の変異(MYBPC3 R820W)が見つかっています[8]。海外の約1万1千頭の検査では、ラガマフィン118頭のうち2頭がこの変異を持っていました[8]。2頭とも、変異を1つだけ持つ猫でした[8]。別の研究は、ラグドールとの交配が品種づくりに関わった可能性があるため、と説明しています[9]。この2頭の心臓の状態は、報告されていません[8]。
見つけ方:診断は、心臓の超音波検査(心エコー)で行います[7]。遺伝子検査は、発症しやすさの目安です[7]。ただし、変異を持つ猫がすべて発症するわけではないとされます[7]。結果は獣医師と一緒に読むことがすすめられています[7]。息が速い・苦しそう、口を開けて息をする、ぐったりするのは、心臓の病気のサインのことがあります[7]。早めに動物病院へ。遺伝の病気を、フードで防げるという根拠はありません。この種類の猫でも、ごはんは年齢・体型・暮らし方に合わせて選び、病気は健診で早めに見つけることが大切です。
お世話で気をつけたいこと
- 肥大型心筋症の猫の多くは、病気のようには見えないとされます[7]。健診のときに、心臓の検査について獣医師に聞いておくと安心です。
- 毛の長い猫は1日1回、猫が嫌がらない範囲でブラッシングするのが目安です[10]。
- ラガマフィン118頭の遺伝子検査では、めずらしいAB型の血液の猫が3.4%いました[8]。猫は、血液型が合わない輸血で命に関わる反応が起きることがあります[11]。そのため、輸血は同じ血液型どうしで行うとされています[11]。
- 太った猫は、理想の体重の猫より糖尿病に最大4倍なりやすいとされます[12]。いちばん大切なのは、健康的な体重を保ち、毎日遊んで体を動かすことだとされます[12]。
- 歯は少なくとも年に1回、動物病院で診てもらうのが理想とされます[13]。家では、歯みがきが口の健康を保ついちばんの方法とされています[13]。
出典
- アニコム損害保険株式会社「2026年最新版!「猫の名前&猫種ランキング」(ニュースリリース)」(2026) www.anicom-sompo.co.jp/news-release/2025/20260219/
- Animal Genetics(Kurushima JD ほか/UC Davis)「Variation of cats under domestication: genetic assignment of domestic cats to breeds and worldwide random-bred populations」(2013) pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC3594446/
- The Cat Fanciers' Association(CFA、猫の品種登録団体)「RagaMuffin」 cfa.org/breed/ragamuffin/
- アニコム ホールディングス(アニコム損保の契約データ)「家庭どうぶつ白書2025 第2部 第4章 どうぶつの寿命(2-4-4 猫種別の平均寿命 2023年度)」(2025) www.anicom-page.com/hakusho/book/pdf/book_202512_2.pdf
- Cornell Feline Health Center(Cornell University)「Polycystic Kidney Disease」 www.vet.cornell.edu/departments-centers-and-institutes/corne
- BMC Genomics(Ukawa H ほか/アニコム)「Widespread genetic testing controls inherited polycystic kidney disease while avoiding inbreeding in cats」(2026) pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC13520345/
- Cornell Feline Health Center(Cornell University)「Hypertrophic Cardiomyopathy」(2025) www.vet.cornell.edu/departments-centers-and-institutes/corne
- PLOS Genetics(Anderson H ほか)「Genetic epidemiology of blood type, disease and trait variants, and genome-wide genetic diversity in over 11,000 domestic cats」(2022) pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC9202916/
- Frontiers in Veterinary Science(Boeykens F ほか)「Classification of feline hypertrophic cardiomyopathy-associated gene variants according to the American College of Medical Genetics and Genomics guidelines」(2024) www.frontiersin.org/journals/veterinary-science/articles/10.
- International Cat Care「Grooming your cat」(2025) icatcare.org/articles/grooming-your-cat
- International Cat Care「Blood transfusions in cats」(2026) icatcare.org/articles/blood-transfusions-in-cats
- Cornell Feline Health Center(Cornell University)「Feline Diabetes」(2024) www.vet.cornell.edu/departments-centers-and-institutes/corne
- International Cat Care「Dental Disease in Cats」(2025) icatcare.org/articles/dental-disease-in-cats
確認日:2026-10-17。このページは獣医師の監修を受けていません。上の資料をもとに、運営者がまとめています。